※アスリート志望の方や現役アスリートの方向けの記事です。
本郷 輝です。
現在、バサジィ大分でプロフットサル選手として活動しています。
前所属のエスポラーダ北海道時代に約2年間Fリーガーをやりながら、Webフリーランスとして生計を立てていました。
今日の記事はこの時の話。
「アスリート×在宅ワーク」という生き方は
「性分に合う人にとってはかなり最高でおすすめできる!」
と実際にやってみて感じたので、メリットやデメリットなどを体験談ベースで共有します。
いい時代に生まれたと思います。
一昔前ならありえないであろう競技と在宅ワークの両立も今の時代なら、十分可能です。
結論:アスリートはITスキルを身に着けることで競技人生にもかなりの好影響をもたらします。
あくまで一人のフットサル選手の体験談としてご覧ください。
※注意:長いです。(5,000文字以上)興味ある方だけ読み進めて下さい。
Web制作で生計を立てながら、Fリーグに挑戦した
僕は大学卒業から2年間、エスポラーダ北海道というクラブに所属していました。
エスポラーダ北海道は日本フットサルのトップリーグにあたるFリーグに所属していますが、完全プロクラブではなく、多くの選手は仕事をしながら競技をしています。
スポンサー企業で働く選手や、一般の企業で勤めている選手、中には美容師と選手を両立している選手もいます。
僕はフットサル選手の中では少し珍しく、Web制作業のフリーランスとして生計を立てながら、フットサルをしていました。
Web制作が何をする仕事かというと、簡単に言うとホームページの制作です。
制作だけでなく、運用保守やSEOマーケティングを支援する仕事もしましたし、ECサイトの構築などもやってきました。
制作会社の下請けとして、仕事をすることもあれば、ホームページを作りたい事業者と直接つながってお仕事をもらうこともあったりと、そんな感じの仕事をしていました。
フリーランスなので、完全在宅で働く時間も自分で決めて働くことができました。家が職場という感じです。
この働き方はアスリートとの両立に非常に相性が良く、やっててよかったなと思うことが多々ありました。
スポーツだけの収入で足りなければ何かしら仕事をする必要がある。
まず大前提、競技だけで生活に十分なお金を稼げない場合は別の仕事をする必要があります。
マイナースポーツ選手であったり、メジャースポーツであっても下のカテゴリーであれば働きながら競技をするのは普通のことです。
夜練習の場合、毎日昼間は出勤して、1日フルタイムで働いた後に練習をします。
朝練の場合は朝練習をしてから出社という流れになります。
こういった生活スタイルを送っているスポーツ選手は数多くいますし、フットサルでも多くの選手はこのスタイルで暮らしています。
問題点はケアの時間が取れず、体力の回復が間に合わないこと
こうした生活スタイルの一番の問題点は
忙しすぎて、休息やケアの時間が十分に取れないことです。
フルタイムで働いた後の体は疲れています。
この体で練習してもフルパフォーマンスを出すことは難しいでしょう。
また、例えば日曜日にアウェーでの試合がある週の場合は
平日毎日仕事からの練習という日々
↓
土曜日に前日移動
↓
日曜日に試合をして、家に帰るのは夜の遅い時間
↓
次の日はチーム練習はオフでも月曜日なので仕事は普通にあるので朝から出社
↓
火曜日からまた練習と仕事の日々
と完全に体と心を休められる日が1日もないまま日々が過ぎ去っていくんです。
このようなスケジュールだと、本当に疲労が抜けません。
このサイクルでは競技力の向上はなかなか難しく、ケガしないようにすることやパフォーマンスを維持することで精いっぱいという状態になってしまいます。
場所と時間に縛られないITスキルがあればこの体力問題はほぼ解決する
上で上げた「体力の回復が間に合わない」という問題点は「場所と時間に縛られないITスキル」で生活費を稼ぐことができれば解決します。僕の場合はホームページを作るスキルがあり、このスキルで稼ぐことができました。
この「場所と時間に縛られない」っていう言い方はよくネットにいる詐欺師みたいで少し嫌ですね。笑
僕は急に変な情報商材売りつけたりしないのでご安心ください。
これは僕の実体験です。
ITスキルを身に着けたことでパフォーマンスアップやけがの予防につながった
ITスキルを身に着けたことで競技との両立がしやすくなり、アスリートとしてのパフォーマンスアップやけがの予防につなげることができました。
パフォーマンスアップのためにどんなメリットがあったかご紹介します。
- ITスキルがあれば、昼寝ができる
- 試合の次の日は午後から仕事にできる
- 遠征先でもササっと仕事ができる
以下で詳しく解説。
ITスキルがあれば、昼寝ができる
個人的にアスリート×在宅ワークの最大のメリットの一つはここだと思っています。
ITスキルを身に着けて、働く時間は自由に決められるというスタイルを手に入れれば自分で自由に休憩時間を決められます。
昼寝は科学的にもスポーツのパフォーマンス向上にいいと証明されています。
前日の練習で疲れた体も30分くらいの昼寝によって、かなり癒されます。
ハーバード大学が行った睡眠時間とパフォーマンスに関する研究(17)やアメリカの大学テニス選手を対象にした研究(19)は、どちらも総睡眠時間の延長によって運動パフォーマンスの向上が見られたことをお伝えしましたが、両研究ともに「昼寝も推奨」とされています。
僕も北海道時代はほぼ毎日昼寝の時間は取っていました。
昼間に少し家の周りを走るとかそういったコンディショニングもできました。
試合の次の日は午後から仕事にできる
試合の次の日は午後から仕事にできます。
先述したようにアウェイ試合の当日の夜中に帰ってきて、くたくたに疲れた体を無理やり起こして朝から働く必要はありません。
僕もよく試合の次の日は昼過ぎまでゆっくりしてから仕事をしたり、切羽詰まっていなければ休みにしたりもしていました。
遠征先でもササっと仕事ができる
遠征先のホテルって意外と暇な時間があったりします。
試合前だからと言って、今からトレーニングするわけにはいかないので、意外と特にやることなくて時間をもてあますのはあるあるです。
そんな時にササっと1時間くらいでクライアント対応ができたりするのもこの仕事スタイルのいいところです。
土日や移動日にも仕事を進められるおかげで平日の1日当たりの稼働時間を抑えることができます。
アスリートが在宅ワークで稼げるようになるメリットは他にもある【4つ紹介】
アスリートが在宅ワークで稼げるようになるメリットは他にもあります。
- 移籍のハードルが下がる
- スポーツを本気でやっているということが営業活動のプラスに働く
- スポーツで培った人とのつながりが活きる
- 引退後にも残るスキル
以下で詳しく解説。
移籍のハードルが下がる
アスリートがITスキルを身に着けてパソコン一つで稼げるようになれば移籍のハードルがかなり下がります。
行きたいクラブがあったり、オファーをもらったりしたけど、今の仕事を簡単にやめられないし、移籍先でいい仕事が見つかるかもしれないから本当は行きたいけどチームにとどまるという決断をする選手も多いです。
パソコン一つで稼げるようになっておけば、どこに移籍しても生活はできるという自信が生まれ、本当に生きたいクラブを選ぶことができるようになります。
例えば、海外挑戦したとしてもネットさえつながれば仕事ができます。
地球上のどこにいても、生活費を稼ぐことができるというのは結構心の安定に繋がります。
スポーツを本気でやっているということが営業活動のプラスに働く
フリーランスとして、案件を受注して稼ぐ場合、仕事をもらうための営業活動は避けられません。
この時にスポーツを本気でやっているということがプラスに働くことが多いです。
僕の体験談ですが、スポーツを本気でやりながらWebの仕事もやっていますというと結構多くの方が興味を持ってくれましたし、受注につながりました。
やはりスポーツマンであるというのは社会で一定の信頼があるのかもしれません。
実際僕は北海道時代に地元の企業に30社ほど営業メールを送って、4件が仕事につながるという結果に繋がりました。
これは成約率としては結構高い方なんです。普通のフリーランスなら何百件も送ってようやく1件仕事が取れるかどうかという感じです。
これは数多く届くフリーランスからの営業メールの中で、僕の自己紹介が異質だったのだと思います。
スポーツで培った人とのつながりが活きる
スポーツをやっていて得られる大きな資産として仲間ができるというものがありますね。
子供の頃から本気でスポーツをやっていると知らぬ間に色んな人脈ができている方も割といると思います。
周りにホームページ作れますよーとか軽く伝えるだけで割とお仕事もらえたりします。
おそらく僕はフットサル、サッカーのつながり経由の紹介だけで2年間で300~400万円くらいの売り上げにつながっているんじゃないかと思います。
これもメリットの一つですね。
引退後にも残るスキル
スポーツにはいつか引退の時が決ます。
引退後のキャリアでも身に着けたITスキルはめちゃくちゃ活躍するでしょう。
今どき、ITが必要ない業種なんてほとんどないですから、転職するにしても確実に有利に働きます。
自分で何か個人事業を起こすにしても、ITの知見があることはかなりアドバンテージになります。
例えば、僕が引退後にフットサルスクールを立ち上げるとしたら、ホームページ作成は自分でクオリティの高いものが作れるので、そこにお金をかける必要はありません。
その他の様々な事務作業も簡単なものならPythonという言語を使って自動化できたりします。
まったくパソコンを触れない人よりも事務作業を効率的に終わらせて、より指導に集中ができるでしょう。
これだけでもアドバンテージですよね。
現役中の不安も引退後の不安も消し去ってくれるというところが僕が「アスリート×ITスキルでの在宅ワーク」が最強だと思う理由のひとつです。
アスリート×在宅ワークのデメリットを3つ紹介
アスリート×在宅ワークのいいところばかり紹介してきましたがもちろんいいことばかりではありません。
デメリットも紹介します。
- 自己管理ができないと詰む
- 周りから怪しいことしてると思われることがあるかも
- 税金関係も大変
以下で詳しく解説。
自己管理ができないと詰む
「いつ働いてもいい」ということをはき違えて、サボったりスケジュール管理を怠ると納期直前でめちゃくちゃいそがしくなったり、納期に間に合わないということが出てきてしまいます。
こういう仕事をしていると信頼がなくなり仕事がなくなります。
正直僕はこのスケジュール管理の失敗は結構してしまいました。ご迷惑をおかけしてしまったクライアントさんには本当に申し訳ないと思っています。
在宅ワークをするなら自己管理能力は絶対に身につけないといけません。
ただアスリートはこの能力は一般の人に比べて高い傾向にあるといわれています。
これもスキルの一つなので努力である程度まではいけます。
周りから怪しいことしてると思われることがあるかも
ITの領域に詳しくない方からすると、在宅で稼ぐ=怪しいとなってしまうこともたまにあります。
実態はただ、お客さんからお願いされた仕事を家でやっているだけなので何も悪いことしてないのですが。
まぁこれは仕方ないと受け入れるしかないかもしれません。
時代はどんどん変わっていくと思います。
税金関係も大変
個人事業主としてやる場合は税金関係も大変です。
国民健康保険も自分で加入して払わないといけないですし、確定申告もしないといけません。
会社員になればこの辺は楽ですよね。
僕もこの辺の知識が弱いので、何か抜け漏れがないかビビります。
たくさんのメリットがある分、ここは乗り越えないといけない壁ですね。
やっててよかった。
デメリットは紹介しましたが、それをはるかに上回るメリットがたくさんありました。
「スキルを身につけておいてよかった~。」と思う瞬間が北海道所属時代に何度もありました。
僕が今大学生に戻っても同じことをすると思います。
まとめ:アスリートも若いうちにITスキルを身につけて損はないです。
いかがでしょうか?アスリート×在宅ワークという生き方のメリットが少し分かっていただけたでしょうか?
才能だけでずっと食っていける選手ならいいのですが、そうでない場合は競技以外での努力も必要になります。
自分の環境を整えるためです。競技に不安なく取り組める環境は自分で作り出すしかありません。
競技が大好きだからこそ、競技を続けるために競技以外の努力もしないといけません。
将来が不安で何をすればいいかわからないという人はとりあえずITスキルを身に着けておけば間違いないと思います。
競技との両立はもちろん簡単な道ではないですが、覚悟を決めたら絶対にやれるはずです。
一度頑張って身に着けたスキルが、現役中も引退後もあなたの生活を支えます。
僕は今はプロとして競技だけで暮らせるようになりましたが、北海道所属時代にこのスキルにはかなり支えられました。
ここまで少し、偉そうに書いてしまってすみません!
このブログのテーマは「過去の自分に刺さるように書く」なので少し厳しめ口調になってしまいました!
この記事を読んで誰か一人でも何かしらの行動を起こしてくれればうれしいです。
ちなみに、頑張って書いたので、「下のボタン」から読んだ感想などXでつぶやいてくれたりしたら、より嬉しいです!
ここまでお読みいただきありがとうございました!